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 生産計画基準から需要基準へ....第4次産業革命に備えよ!

生産計画はいらない工場管理、生産管理、在庫管理の慢性的な悩み、それは、変動する需要にどのようにして応えるか?、ではないでしょうか

教科書には、「生産計画をきちんとつくれ」、と書いてあります。

そして、「生産計画の良し悪しで生産管理の質が決まる」、とも。

夜遅くまで残業してつくった生産計画。数日すると、変更せざるを得なくなります。

そっちこっち走り回り、情報を集めて、生産計画を作り直しました。やっと出来上がったと思ったら、さらなる変更が待ち受けています、、。

最新の生産管理用のソフトウエアを導入しました。計画変更が短時間にできるとのことで。

しかし、ソフトウエア導入後1年以上もたちますが、計画変更のイタチごっこで改善どころか、ますます混乱の度を深めているようです。

生産計画を中心とした現行の生産管理を生産計画基準と呼ぶことにします。

生産計画基準の生産管理がダメだ、と言っているのではありません。生産計画基準の生産管理でうまくいく企業より、うまくいかない企業の方が圧倒的に多い、と申し上げたいのです。

トヨタと言わず、自動車完成車メーカは典型的かつ模範的な生産計画基準の企業です。しかし、3次、4次下請け企業の多くは、自動車産業の中にあっても、当初の生産計画通り、混乱なく生産できているでしょうか。ましてや、産業全体を見渡せば、自動車のような安定した市場を持つ業種は少数で、需要変動の激しい市場を抱える企業の方が圧倒的に多いのではないでしょうか。

生産計画基準から需要基準に変えなければなりません。需要の変動を生産側でコントロースすることはほとんど不可能です。追従するしかありません。生産機能を需要に追従させるためには、生産機能の特性を理解する必要があります。

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生産機能の主要な要素は、単位時間当たりの生産数量;生産率、投入から完成までの時間;フロータイム、工程仕掛数;WIP(Work In Process)の3つです。この3要素の間には特別な関係があり、この関係が生産機能の特性を決めることになります。

生産機能は、需要変動をはじめとして、設備の故障、作業員の過不足、部品・材料の欠品などなど、様々な変動にさらされます。このような変動要因が加わると、生産機能も時々刻々変化します。静的ではなく、動的な特性としてとらえる必要が出てきます。

生産能力には物理的限界があります。生産機能の生産率とフロータイムを顧客要求に合わせるようにコントロールすることになります。

WIPは顧客要求とは直接関係ありませんが、WIPが増えるとほぼ比例してフロータイムも長くなる関係にあります。フロータイムの最長時間を制限するためには、WIPでの投入制限は有効です。

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生産機能を動的にコントロールする視点からみれば、受注生産と見込生産のコントロール方法は原理的に異なることになります。売れること(誰に、いつ、いくつ、いくらで)が決まってから生産活動を始めるのが受注生産。売れることが決まる前に生産活動を始めなければならないのが見込み生産。

受注生産は時間管理が主になります。見込生産は在庫補充の機能と結合し、従って“もの”(WIP、在庫など)が主な管理対象となりますが、背後では時間の管理も必要になります。受注生産での進捗管理は投入物やオーダーごとにあらかじめ決めた基準フロータイムに対する投入からの経過時間の比を優先度の基準とすることにより、自律的に優先度がコントロールされます。見込生産では、投入計画、WIP、倉庫在庫を包括した流動インベントリ―内の位置で優先度を判断し、自律的に優先度制御が行われます。

もちろん、すべてが自律的に制御されるわけではありません。生産能力を超える注文があったり、生産設備の故障で欠品や納期未達のリスクが高まったりすれば、アラームが出て、人の介在を要求することになります。

従来の生産計画を基準とした生産管理から、需要を基準とした生産管理へ。それを動的生産管理(Dynamic Production Management;DPM)と呼ぶことにします。

インターネットにあらゆるものがつながるIoE(Internet of Everything)によって、第4次産業革命が引き起こされようとしています。ものづくりの領域にも革命的な変革をもたらすのではなかと言われております。インダストリー4.0など、具体的な動きも活発になってきました。

月次の生産管理サイクルでつくり出される生産計画にしがみついている時代は過ぎ去ろうとしています。現場の生産活動は受注情報に従い自律的に行われるようになるでしょう。生産計画は、最新情報でほぼリアルタイムで生成され、月次の生産管理サイクルは消滅します。

DPMはIoEを中核変革因子とする第4次産業革命の方向と完全に一致します。DPMのコンセプトを取り入れた生産方式への方向転換は、間もなく到来する第4次産業革命への準備にもなります。

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