AIが生産管理や在庫管理にどのような影響を及ぼすのか。先に、日立の取組をみてみました。要点は、
鉄道の運行管理などの数理最適化技術(所有技術)とAI制約プログラミング(新技術)を融合し、熟練者独自の計画パターンを機械学習させ、
*自動的に最適な生産計画の立案
*需要変動など日々の環境変化にも柔軟に生産計画の組み替えを可能とする
と。しかしこれは、「最適な生産計画」が「最適な生産実現」にはつながらないことが多く、実用的な視点からみれば、限定的な利用しか期待できず、“イマイチ”。
今回は、ソニーの開発した“Prediction One”に注目してみたいと思います。
Websiteから転記します。
Prediction Oneは、データさえ用意すれば、数クリックで高度な予測分析を自動的に実行できるソフトウェアです。必ずしも専門スキルを必要とせずに予測分析ができ、ビジネスに活用できます。専門家の方にとっては、予測モデルの構築作業が飛躍的に効率化します。
AIによる予測分析は、これまでは、ニューラルネットワーク、勾配ブースティング、クロスエントロピー、二乗誤差、損失関数、、、なんていう言葉でなんとなく理解していました。理解したといっても、概念だけ。実際に、これらの考え方を応用して予測分析を行うことはできませんし、やる気も起きません。専門性が高すぎて、手も足も出ず、、。
で、Prediction One。しろうとにも使える、みたい。しかも“無料”で。
さっそく、ダウンロードしてみました。
先ずはチュートリアルを開いてみました。事例がいくつかあります。
- 「顧客行動予測に基づいたターゲティング」
- 「退会予測による退会の削減」
- ・・・・
・・・・
ずーっとみていきますと、興味のある事例が出てきました。
- 「来客数予測による仕入れ量決定」
- 「出荷数予測による生産計画の精度向上」
- 「機器の故障予測による故障の未然防止」
「来客数予測による仕入れ量決定」を開いてみます。こんなことが書いてあります。
*過去の来客数の実績データに基づき、来客数を予測する
*予測分析の手順~学習と予測~
*学習用データ
予測分析では、下記のような、来客数の実績データを基にした学習用データを用いて、来客数を予測するモデルを作成する。データは2018/8/1~2019/9/15の407日分。
*予測用データ
作成した予測モデルを利用して、来週1週間(2019/9/16~9/23)の来客数を予測する。
*予測結果ファイル
予測結果は以下のような形式で出力される(オプション設定によって形式は異なる)。
来週1週間(2019/9/16~9/23)の来客数を予測。
おもしろそうですね。操作も簡単そうなので、実際の数値を入れて、いじりまわしてみたくなりました。